【2025英語】岩手県公立高校入試 英語レビュー
- OWNSTUDY 個別指導
- 3月5日
- 読了時間: 8分
こんにちは。個別指導OWNSTUDYの佐々木です。
今回は、2025年3月5日(水)に行われた、岩手県公立高校入試の【英語】をレビューします。
あくまでも、個別指導OWNSTUDYの佐々木の一意見・一感想であることをご了承ください。
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問題傾向・難易度
問題形式は昨年度と変更なし。
1~4がリスニング、5が4択文法問題、6〜8は長文問題、9は文法整序問題、10は英作文でした。得点配分も変更なしでした。
難易度は、やや易化な印象でした。
・文法問題はやや難しい問題はあったものの、それ以外は比較的解きやすい印象。
・長文問題は話題自体は読みやすく、設問は例年レベルかやや易化のように感じた。
・英作文は比較的書きやすいテーマであったように思う。
以上の理由から、私としてはやや易化という印象でした。
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内容レビュー・学習のポイント
※リスニングは音源が聞けないので、リーディングパートのみのレビューです。
大問5
総評:ふだんから文法問題を解く際に根拠を意識しながら解けていれば問題なく解けた難易度でした。
(1) 感嘆文の問題でした。感嘆文はOWNSTUDYが採用している塾テキストだと、1年生で登場します。しかし、入塾したばかりの中2生や中3生に話を聞くと、よくわからない、初めて聞いた、と話す生徒が多い単元でもあります。理解はやや難しいものの、コツを掴めばすぐにできるようになる文法事項でもありますので、忌避せずにちゃんと学習できていたかが鍵になりました。
⭐︎(2)文脈判断の問題でした。私的にはこの問題が大問5の中では一番難しかったように感じます。文章をよく和訳して主語を吟味できたかどうかがポイントでした。ふだんの練習ではあまり類題を見かけないような入試独特の問題という印象でした。
(3)現在形をニュアンスを正しく理解できているかを問う問題でした。現在形は現在のことのみを表すのではない、という文法説明をどこかで聞いたことがあれば難なくできたかもしれません。現在形のニュアンスについては、おそらく高校生ではじめてしっかり学ぶことになる人も多いと思いますので、あまり意識して勉強してこなかった人も多いかもしれません。
(4)イディオム問題でした。それぞれの選択肢の表現の意味を知っていることもそうですが、まずはじめに、選択肢をプラス・マイナスに分類し、その後に文脈判断で2択まで絞ると解きやすかったかもしれません。解答自体は最も簡単なものが正答になりました。
大問6
総評: 相変わらず全学年の文法事項をふんだんに盛り込んだ長文ですので、読めた人と読めなかった人との分断はかなり大きいと思います。しかし、塾などで1年以上しっかり英語を勉強できた人にとってはよく見かける表現ばかりであり、単語レベルもそこまで難しくなく、読みにくい文も少なく読みやすかったのではないだろうかと思います。
読解:Sapeursという初見の単語が出てきたが、本文中でちゃんと説明させているので、ここでこの単語をあまり気にせず読み進められたかで、時間配分に大きな影響が出たかもしれません。大問6は6〜7分ほどで終わらせたいですので、ふだんから長文練習の場数を踏めていたかが例年通り重要でした。
(1) 服の種類についてはいろいろな単語で書かれていたため、判断しやすかったと思います。一方で、日付については、weekendsとweekdaysを見て、週末と平日のことだと理解できたか、またそこから、weekendsがSundayを指していると連想できたかが鍵となりました。
(2) 本文の内容を正確に読解できていれば難なく解けたと思いますが、なんとなくで読んでいた人は間違えたかもしれないとも思いました。このタイプの要旨を問う問題は類題が多く、ふだんの練習の成果が如実に現れた問題だったように思います。
⭐︎(3)問題自体は本文を読まなくても解けました、選択肢の読解がやや難という印象を持ちました。不定詞、疑問詞+不定詞、間接疑問文、と中学生が苦手としやすい文法がふんだんに使われていました。なお、正答は間接疑問文を用いた文でした。このあたりの文法事項の練習を逃げずに行うことがやはり大切です。
大問7
総評:(2)は必答、(1)か(3)のどちらかは当てたい、という問題でした。問題自体はよくある系の話でした。主人公の気持ちがマイナスからプラスに変わるところを追いかけながら読んでいきます。しかし、設問がやはりやや難しい。ここをよく考えて解けたかどうかが正答数を分けました。また、文中には主人公の父からのメッセージもあり、ここも問題に問われまいた。
読解: 文章自体は6よりも読みやすかったとは思います。ただ、春頃からちゃんと勉強していないとぎこちなくでしか読めない程度の難易度ではあったと思います。
⭐︎(1) (1)の問題は巧妙でした。本文は全体として、マイナスな雰囲気からプラスな雰囲気と転じていくような内容でした。しかしながら、答えはマイナスな雰囲気の文中にあるちょっとしたプラス表現を引用して、正答がマイナスとプラスが交互になる順番での出題でしたので、そこをよく確認して見抜けたかどうかがポイントでした。
(2) 普通の問題でした。めちゃくちゃ本文に書いてあるので、見つけたれたかどうかでした。
⭐︎(3) 英語4語以上で書く、出題形式そのものの難易度が高い問題でした。主人公の父からのメッセージを踏まえて適当な表現をかけたか、書きたいことはわかるけど、何て書けば良いかがもどかしいような問題で、総合力が試されました。過去問を5年分以上練習していた人は、同じような形式の問題を解く経験があったと思いますので、まだ取り組みやすかったのではないでしょうか。
大問8
総評:例年どおりかやや易化ではないでしょうか設問は比較的解きやすい問題が多かったように思います。ただし、書き抜き問題はやや難という印象で、絶妙なところの書き抜きを要求されました。
読解: 6,7と比べて特段難しいということはありませんでした。文章の長さも特段長くはなく、取り組みやすい分量でした。
(1)接続後を問う問題でした。文章の前後を正しく読めていれば問題なく選択できました。この手の問題では、安易によく知らない選択肢に飛びつかないことが重要です。
⭐︎(2)絶妙な書き抜き問題。設問中の文章を吟味して、ここに当てはまりそうな表現を丁寧に探せたかが鍵でした。時間配分的に焦っていた人はおそらく手が出なかったのではないでしょうか。時間配分が順調だった人は落ち着いて探せた問題だったと思います。
(3)ふつうの内容理解の問題でした。めちゃくちゃ本文に書いてました。
(4)(3)よりはひねっていますが、本文を読解できていれば難なく解けたと思います。
(5)本文のタイトルを選ぶ問題。この手の問題は類題が多いため、練習できていた人は解けたのではないでしょうか。
大問9
(1) 疑問詞を含む疑問文の問題。全員必答レベルでした。
(2)tellの用法と間接疑問文の問題でした。間接疑問文を練習していたかどうか、tellの用法を気にかけらことがあったかが試される問題でした。
⭐︎(3)最上級と関係代名詞(接触節)のMix問題。選択肢が6つと多めでした。関係代名詞が省略されているタイプの問題でしたので、選択肢を見て関係代名詞を考えるという発想が浮かんだかどうかがポイントでした。岩手県の並び替え問題は、~ingの用法の判別や分詞・関係代名詞の線を考える問題が多めな印象でしたので、ここに向き合って練習できたかどうかが鍵でした。
大問10
(1)例年と聞かれ方はやや違ったものの、やることが全く同じ問題でした。答え方も過去問にあったものと同じように答えれば良かったので、過去問で練習できていたかどうかがポイントでした。
(2)比較的書きやすいテーマだったのではないでしょうか。このテーマは、どこかの県の問題で類題を見たことがあったような気がします。もしかしたら、1回くらい練習したことがあった生徒もいたのではないでしょうか。文法ミスなく書き切ることができたかどうかが鍵でした。
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2026年度入試へ向けての学習のポイント
① 英語の対策は塾で行うのがオススメです。ただし、論理的な読解法を指導できる先生を見つけましょう。
・英語は独学での習得は数学以上に厳しいですので、原則、通塾を勧めます。ただし、英語は英語がもともと得意だったような先生から教わると、英語が苦手な生徒はなかなかコツをつかめなかったります。英語が苦手だったけど、そこから努力してできるようになった先生は総じて教え方が上手ですので、可能であればそのような先生から教われると良いです。
・英語対策はとにかく時間がかかります。英単語と英文法を復習し切きるのに少なくとも4ヶ月かかります。また、長文読解の正確性を上げるために『文型』を使いこなす練習をするのに約2ヶ月。そこからこれらの知識が長文読解になじむまでに長いと半年かかります。
・英語は、高校入試だけでなく、大学入試も見据えて中3生のうちにどんどん先へ進めたい科目でもありますので、なるべく早くから本気で勉強できると大きな武器になります。
・夏を過ぎると70点を超えるのが非常に難しくなりますので、英語だけでも早めの通塾をおすすめします。
②1度勉強したことは絶対に忘れない、という気持ちで勉強すること。
・英語は究極の積み上げ式学習の科目です。1度学んだことは、次から平気で当たり前のように出てきます。
・1年生から3年生まで全部が積み重なる科目ですので、1度勉強したことを忘れてしまうと、全部が最初からやり直しになってしまい、全く力がつきません。
・塾や学校の授業で学んだことは、もう絶対に忘れない、という気持ちで学習に臨むことが大切です。
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以上で英語のレビューを終わります。
昨年は3科目をレビューしたところで飽きてしまいました。今年も飽きたらやめますが、できる限りレビューできればと思います。
それでは、次の記事もよろしくお願いします。
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