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【高校受験】通塾開始はどの時期が最適か【受験学年になる前に知りたい】

  • 執筆者の写真: OWNSTUDY 個別指導
    OWNSTUDY 個別指導
  • 2024年12月24日
  • 読了時間: 10分

こんにちは。個別指導OWNSTUDYの佐々木です。


今回は、高校受験のための通塾開始はどの時期が最適かについてお話しします。



高校受験のための通塾開始時期は、大きく分けて4つあると考えます。


① 中1生〜中2生(受験学年以前から)

② 中2生の3月〜中3生の4月(春から)

③ 中3生の7月〜8月 (夏から)

④ 中3生の9月以降(秋から)


ここでは、現役塾講師視点で、それぞれのメリット・デメリットについてお話しします。

あくまでも、私の主観的な考えであることをご了承ください。



① 中1生〜中2生(受験学年以前から)


おすすめ度:5 点 / 5点


メリット: 準備期間が長いので1年以上の時間をかけて受験に万全に備えられる。


中1・2生からの通塾を始めるメリットは、なんと言っても『出だしの早さ』です。


早くから、自分の勉強の型、正しい勉強法、内申点を意識した定期テスト対策、など、さまざまな準備をすることができます。


お子様の勉強がどこかで軌道に乗れば、どんどん予習を進めていき、受験学年になる頃には、中学3年間分の勉強がすでに終わってしまっている、という状態になることができる点も大きなメリットです。


また、早い時期からコツコツと受験に備えた勉強をしておくことで、入試直前期に8時間も10時間も詰め込んで勉強しなくても良くなることも大きなメリットであると感じます。


入試直前期だけ詰め込みで勉強をせざるを得なかった生徒は、高校入学後に燃え尽きて、勉強をサボって部活しかしなくなったり、遊んでしまう危険性が非常に高いのですが、この状態になる可能性が最も低いのが、中1〜2生から塾に通い始めた生徒であると私は感じています。


1年以上コンスタントに勉強をする習慣がつくため、高校入学後にいきなりその習慣が激変するということがあまり起こらないのです。


以上の理由などで、中1・2生からの通塾を始めることには、かなりメリットが大きいと私は考えています。以下のデメリットにあてはまらないお子様の場合は、基本的には中1~2生からの通塾開始を強く勧めます。


デメリット:お子様の勉強のやる気が0なら早期通塾は逆効果になりかねない。


一方、早期通塾のデメリットは、お子様の勉強のやる気が0の場合は早期通塾のメリットが何も得られないことにあります。


例えば、勉強より部活や友達との遊びを優先して、塾をサボりがちになると、もちろん物理的に塾での指導はできません。


塾の宿題をサボったり、塾で習ったことを翌週には忘れてしまうような適当な勉強をしていると、知識も何も積み重なりません。


また、お子様が勉強のやる気が0の状態で早期入塾をしてしまうと、中3生になってもズルズルやる気が上がらないことが多いです。


いちおう塾に通っている、という安心感(?)があるためなのかわかりませんが、中1〜2生の頃からの中途半端な勉強を中3生になっても惰性でダラダラ続けてしまい、どんどん後から入塾した同級生たちに追い抜かれてしまう、ということが起こってしまいます。


中1〜2生の段階で、1ミリでも勉強のやる気があれば救いようはありますが、やる気0の状態では塾でもどうしようもないですので、そういうお子様の場合は、多少通塾開始が遅くなっても良いですので、本人が少しでも勉強へのやる気を見せ始めてから通塾を開始する方が良いと思います(保護者様にとっては苦しい我慢ですが…)。



② 中2生の3月〜中3生の4月(春)


おすすめ度:4.5点 / 5点


メリット: 春から受験勉強を始めると年内に中学全範囲を終えることができる。


公立高校に合格するという意味では最も無駄なく通塾できるのがこの時期からであると思います。


高校受験対策は、中3生の3〜4月からスタートできると年内には余裕をもって中学全範囲を網羅して年明けから入試実践演習に入れるようなスケジュールになります。


特に英語はこの春の時期から始めると入試の武器科目にすることも可能です。


中3生の3〜4月からスタートは、お子様のやる気が高いことも多く、ブーストをかけて勉強してくれますので、勉強への推進力もあります。


夏休み前までに勉強の型がある程度作れますので夏休みは迷いなく全力で勉強に取り組むことができます。


中3生の3〜4月スタート生は、高校入学後でも勉強をサボってしまう確率がやや低いため、高校入学後も継続して勉強を頑張ってくれる可能性は高いです(ただし、高校入試での成功体験を美化してしまうと大学入試では大失敗してしまう可能性が大です)。


対策期間に余裕があるとは言えないものの、対策期間が全く足りないこともありませんので、公立高校に合格することだけを考えるならこの時期での入塾が最適であると言えます。


デメリット: 高校入学後の余裕までは作れない。文化部はややキツい。


これがデメリットと言えるかは諸説ですが、仮に志望校に合格して入学できたとして、その後の高校の授業についていくための余裕が作れるかと言われると、それは厳しいです。これは単純に通塾期間が1年に満たないためです。


1つ1つの知識に対して、中学範囲外まで飛んで理解するということもギリギリする余裕があるかどうか、というところであると感じます。


しかしながら、このような話くらいしかデメリットが思い浮かばないので、ある意味ではデメリットはそこまでないのかもしれません。中3春入塾はおすすめです。


また、10月ごろまで部活動があるような文化部だと、春入塾でも期間的にややキツい場合があります。


秋頃まで部活動が続くことがあらかじめわかっているような場合は、気持ち早めに通塾を開始できると良いと思います。


③ 中3生の7月〜8月 (夏)


おすすめ度:3点/5点


メリット: 網羅的な高校入試対策が間に合うギリギリ最終ライン。


部活動引退後に通塾を始めようと考えるご家庭が通塾を始めるのがこの時期。


お子様のモチベーションがしっかり勉強に切り替わる点では良いですが、対策期間的にはかなりギリギリな戦いになります。


しかしながら、ギリギリでも対策が間に合う時期に通塾を始めてくれただでもけありがた、というのが正直な塾講師の心情です。


基本的には、かなり長時間勉強してもらわないといけませんが、やる気と体力と根性でなんとかなることも多いです。


大学受験生がこの時期から受験勉強を始めるのは、もう手の施しようがないですが、高校受験生ならお子様の頑張り次第では間に合うことも多いです。


余裕は全くもってありませんが、間に合うには間に合いますので、それがメリットではあると思います。


デメリット: 1日あたりの勉強時間は平日4時間・土日6〜8時間は必要になる。余裕がないので受験のための詰め込み学習になりがち。高校入学後の燃え尽き症候群になりやすく高校進学後の勉強をサボりやすく大学受験での失敗リスクが高い。


中3生の夏スタートには、それなりのデメリットがあるように感じます。


高校受験対策の夏スタートは、対策期間の短さからお子様にかなりの勉強時間を求めることになります。中学3年間の5科目を網羅しなければなりませんからね。


さらに、受験対策では教科書の問題よりもさらに難易度が上の問題にまで取り組む必要があります。そのため、取りうる限りの勉強時間が必要になります。


夏からいきなり長時間学習を始めなければならないため、今まで長時間机に座って勉強する習慣がなかったお子様はかなり苦悶すると思いますが、仕方なしです。


また、理科や社会などの科目は、理屈や時代背景など中学範囲を超えてまで細かく説明している余裕がない場合も多いですので、残り時間が短いとどうしても試験のためだけの丸暗記の指導になってしまい、受験が終わればもう何も覚えていないという状況にもなりやすいです。


高校入学後もかなり危ういのが、中3夏入塾のご家庭です。


お子様がかなりの確率で勉強に燃え尽きて勉強をサボり始めます。


中3の時は夏から勉強を始めて間に合ったのだから、高3でも大学受験対策は夏から始めればなんとかなるだろうと考えてしまうのです。


しかし、大学受験の場合は夏スタートはほぼ確定でなんとかなりません。


昨今の大学受験は、国公立大学志望で一般入試での受験を考える場合は高3春スタートでさえかなり厳しいと言われています。


国公立大志望の受験生は、私の意見では高2の12月には通塾を開始したいところだと思っています。


中3夏入塾のご家庭は、高確率で高校入学後は通塾をやめてしまい、そこからは高校受験の美談を頼りに大学受験を考えてしまう傾向にありますので、かなり危険度は高いように感じています。



④ 中3生の9月以降(秋)


おすすめ度 1点/5点


メリット: 最後まで通塾しないよりはマシ。要領が良いタイプのお子様は爆伸びする可能性あり。


中3生の9月以降の通塾は、入試までに全範囲を網羅できないことが多く、間に合わない単元が発生してしまうことが多いです。


今まで何も勉強してこなかった人がまっさらな状態で通塾した場合に点数が伸びる可能性は極めて低いと言えます。


しかし、お子様の頑張り次第では何とかならないこともなくはありません。


通塾しないで全く勉強しないよりは、どの時期からでも通塾した方が当然マシではあると思います。


もし努力が実らず、高校入試で結果が出なくとも、その次の大学受験などのときにはこの経験が大きな教訓(反面教師)となりうるでしょう。


また、要領が良いタイプのお子様は、通塾開始が遅くても伸びる可能性は大です。


例えば、家ではほぼ勉強していないけれども、実力テストは毎回380点は取れる。みたいないお子様が、もう20点点数を伸ばしたいという場合は、ちょっと勉強すれば点数が爆伸びすることはあります。


ただし、要領が良くて点数が取れてしまうお子様は、大学受験では勉強不足で志望校を大きく下げてしまう可能性が大きい点は注意です(こういうお子様は通塾を継続することを勧めますが、ほとんどの場合は辞めてしまって、大学受験で痛い目にあってしまいますね)。


また、今まで勉強のモチベーションが全くなかったけど、実力テストを何回か繰り返してようやく焦って通塾する気になったお子様の場合は、何月からでも良いので、やる気が出たタイミングで通塾を開始できると良いです。


デメリット: 全科目・全範囲の受験対策は間に合わない。今まで自分で全く勉強してこなかったお子様の点数が大きく上がることはまずない。不完全な状態、五分五分以下の戦いになることは覚悟してほしい。


中3生の秋以降の通塾開始は、相当受験勉強に出遅れているものだと思ってほしいです。


中3生の秋以降に通塾を開始しようというご家庭の発想として、夏休み明けの実力テストの結果を見てから通塾を検討しようという考えのところが多いように思います。


しかし、この考えが非常に危険なのです。


もし、夏休み明けの実力テストで良い点が出せるのであればそれはとても良いことです。


ただ、もしここで通塾の必要性が出てきてしまったときに、この時期からスタートするのでは、高校受験対策には間に合わないのです。3〜4ヶ月早く通塾を始めていれば間に合っていたものが、数ヶ月間スタートが遅れただけで間に合わなくなるのです。


それほど受験対策に必要な期間というものはシビアです。


対策期間が不足すると起こってしまうこと。それは『ギャンブル受験』です。


ギャンブル受験とは、万全な対策が完了しないまま受かるかどうか5分5分以下の戦いで挑む受験のことを指します。


受験対策期間が短いと、十分な対策ができず、練習で合格点を取ったりとらなかったりという中で受験をしなければならないので、そこはもう当日の問題運になってしまうのです。


お子様の人生を決める受験がある種の『ギャンブル』になってしまって良いのでしょうか。


受験生の通塾開始時期が数ヶ月遅れてしまうというのは、非常に致命傷なのです。



以上、高校受験のための通塾開始はどの時期が最適かについて、メリット・デメリットの私見をまとめました。


要するに、『通塾開始は早ければ早い方が良い。ただし、お子様のやる気が0の場合はお子様のやる気が出たタイミングからで良い。』というのが私の考えです。


お子様を塾に通わせるというのは決して安いものではありません。


しかし、勉強というものはお子様が自分の人生を築き上げていく上で、とても直接的に必要になるため、習い事として最も費用対効果が高い部類に入るのではないかと思います。


長期間の通塾は、もちろん通塾費はそれなりにかかりますが、その分得られる成果は大きくなります。


塾講師の立場からすると、早期からの受験対策は非常に得られるメリットが大きいように感じます。


それでは、次の記事もよろしくお願いします。

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