【受験生】通塾が遅れると、受験対策が厳しくなります
- OWNSTUDY 個別指導
- 4 日前
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こんにちは。個別指導OWNSTUDYの佐々木です。
今回は、「通塾が遅れると、受験対策が厳しくなります」というテーマでお話しします。
◇
はじめに、当塾が受験生の入塾時期として推奨しているのは、
高校受験・・・・・・中2の3月〜中3の4月
大学受験(国公立志望)・・・・・・高2の10月〜12月
となります。
学校の勉強と受験勉強は、結構違います。
学校である程度良い点数が取れている生徒でも、受験対策を専門とする塾の基準で見れば全然基礎ができていない、という判断せざる終えないことがほとんどです。
(正直、塾の基準で"基礎ができている"と判定できるのは、中学校だと科目別で学年トップ10以内、高校だと一高・三高の上位30名以内レベルです。それ以外はやり直しだと思っていただいて大丈夫です。)
したがって、基本的には、受験に必要な知識は最初からすべておさらいする必要があります。
高校受験も大学受験もある程度内容ばボリューミーです。
基礎から志望校合格最低点レベル、そして安全合格圏まで成績を伸ばすためには、ある程度の余裕を持った対策期間が必要です。
また、この入塾推奨時期は、学力面以外にも受験勉強をする上でのさまざまなリスクを考慮に入れた期間になっています。
高校受験の場合は、以下の4点がカバーできます。
・3〜4月以前に入塾した生徒場合、7月以降入塾の生徒と比べて、高校進学後に高校受験で燃え尽きてまったく勉強しなくなる確率が低くなる。
・勉強の壁に突き当たったり、急な感染症にかかったり、意図しないイレギュラーが数回起こってもリカバリーが効きやすい。
・学力のピークが受験本番に確実に間に合う(7月以降入塾の生徒の場合、学力のピークが受験本番までの間に合わないことがある)。
・日々の受験勉強の負荷がやや軽くなり、お子様の体力やメンタルへの負荷が軽くなる。
大学受験の場合は、以下の4点がカバーできます。
・志望校に合格するかどうかが5分5分以下の受験である、いわゆる”ギャンブル受験”にならない。
・学力のピークが受験本番に確実に間に合う。
・勉強の壁に突き当たったり、急な感染症にかかったり、意図しないイレギュラーが数回起こってもリカバリーが効きやすい。
・日々の受験勉強の負荷がやや軽くなり、お子様の体力やメンタルへの負荷が軽くなる。
以上のように、少し早めに通塾を開始しておくと様々よいことがあります。
◆
では、本題のお子様の通塾が遅れるとどうなるかという話に移ります。
と、その前に。
お子様の通塾が遅れるてしまったことについて、保護者様は悪くないです!とだけ言わせてください。
早い時期から通塾しなきゃなんて、相当お子様の教育にアンテナを張っていない限りは発想としてまず出てこないと思います。
お子様が部活を頑張って大変そうな中、さらに負担を増やすような通塾を提案はしにくいと思います。
他の兄弟姉妹もいて、塾代もとなると、金銭面的に数ヶ月分節約して、最小限の料金で通塾したい気持ちもわかります。
また、そもそも受験勉強にどれだけ通塾が効果的かということも、あまりわからないと思います。
通塾開始の自然流れは、
・部活引退後
・実力テストや模試の成績を見て
というのが至極自然だと思います。
でも、
でも、これで判断して通塾を始めても、高校受験ではギリギリ間に合うかどうか、大学受験ではビックリするほどまったく間に合わないのです。
自然の流れに任せて通塾を始めていては間に合わないので、私がわざわざ記事を書いています。
当塾の中3生とその保護者様には、大学受験の厳しさを口うるさく伝えています。
受験対策を間に合わせ、お子様を志望校に通すには、自然の流れとは違うパワーが必要です。
それは、お子様が自発的に気づくこともあれば、保護者様の懸命な働きかけで実現したりもします。
特に、高校3年生は、夏頃に問い合わせがくると、毎年複雑な気持ちになります。
夏から間に合う生徒は、2割もいないでしょう。
浪人して志望校を目指す覚悟があるか、現役志向であれば、志望校を2ランク以上落として進学することも視野に入れなければならなくなります。
滑り止めで滑り止まらないこともふつうです。
1日12時間学習を始めても、全然時間切れになります。
これらのことは、塾業界だとあたりまえの情報です。
しかし、この事実を知らないご家庭は無数に存在します。
そうならないために、どうにかこの事実に気づき、早めに手をうつことが非常に大切です。
◆
本題のお子様の通塾が遅れるとどうなるか。
高校受験の場合。
・大前提として、相当志望校のレベルを落としていない限りは、最後の最後まで合格するかどうかわからない受験になります。
・また、出願間際で、志望校を下げざる終えなくなることもふつうです。
・上位進学校を志望する場合は、平日1日4時間、土日10時間の勉強時間が必要です。
・進学校以外の場合は、平日1日3時間、土日6時間が目安になります。
・高校進学後に退塾した場合、お子様が受験勉強で燃え尽きて高校でまったく勉強をしなくなるリスクが非常に高いです。
・特に英語において、高校英語の土台となる知識が中学生のうちに学びきれないことが多いです。
大学受験の場合。
・大前提として、相当志望校のレベルを落としていない限りは、最後の最後まで落ちる確率の方が高い受験になります。
・夏くらいから、自分の勉強が志望校合格に間に合うかどうかで心配で、先行きの見えない日々が続きます。
・1つのつまずき、1つの判断ミス、1つの体調不良が致命傷になります。
・現実的な落としどころとして、現役進学にこだわる場合は、最初の志望校から2ランク下げたあたりに進学することが多いです。
・どの大学を志望するにしても、平日1日5〜6時間、土日10〜12時間の勉強時間が必要です。
・どの科目も、これから伸び始めるぞ、という時期に本番が訪れます。
以上のようなことが起こります。これは、すべて私が実際にこれまでの受験指導で観察してきた結果です。
現実は、結構残酷です。
◇
それでも。
どんなに通塾開始が遅かろうと、その事実に気づいた時点が、本人やご家庭にとって、最も早いスタートであることもまた事実です。
一応、入塾が遅れたとしても、希望のある話も少ししておきます。
高校受験の場合。
・志望校が高すぎなければ、志望校合格自体はどうにかなることが多いです。
・お子様のモチベーションが高かったり、自分で途中まできちんと勉強できていたり、要領が良いけど迷走していたり、これまでノー勉だった、という生徒の場合は、どの時期からスタートしても点数はわりと伸びます。英語以外は。
・仮に高校受験で失敗したとしても、大学受験を目指す場合は多くの教訓が得られます。
大学受験の場合。
・5月スタートまでなら、岩手大学は全然狙えます。
・7月スタートでも、共通テスト総合6割目標あれば、いけないこともないです。
・平日1日5〜6時間、土日10〜12時間の勉強時間を続けられる体力があればなんとかなったりします。
・数学、物理、化学が得意な生徒の場合は、わりとなんとかなります(私が英語指導が得意だからそう言えるだけかもしれませんが)。
・日東駒専以下の私大であれば間に合う可能性は十分あります。
◇
入塾時期によっては、もうこの時期からだと厳しい、とは言いますが、
当塾は、どの時期に入塾のご相談をいただいても、受講枠が空いていれば、必ず指導は引き受けます。
どんなに厳しい状況でも、お子様の人生はたった1回ですので、それをご相談いただいた以上、簡単に見放すことはできないからです。
滝沢第二中地区は、まだまだ高校受験や大学受験に関する情報に弱いと思いますので、わたしは塾生にこういう話をしたり、このブログでこういう話を書いたりすることで、全国基準の受験情報をお伝えできればと思います。
学校の先生は、「塾はいらない」「通塾は必要ない」というかもしれませんが、塾の先生からすると、首都圏では塾に通っていない生徒を探す方が大変な時代なのに、何を言ってるんだ?という感じです。
現に、ベネッセが発表する共通テストの平均得点は、岩手県が毎年最下位な状況です。
時代逆行が甚だしい、浦島太郎状態なのが滝沢市の現状です。
本屋で参考書を買って、安く頑張ろうとするのもいいですが、時間だけ浪費して失敗に終わってしまうことがほとんどです。
受験の点数だけで見れば、ふつうに塾に通って勉強した方が、点数は遥かに上がります。
お子様が、勉強を通じて自分の夢を叶える道を進むのであれば、早めの通塾を検討してほしいと思います。
それでは、次の記事もよろしくお願いします。
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