【備忘録】小学生の学習の課題について
- OWNSTUDY 個別指導
- 7月24日
- 読了時間: 8分
こんにちは。個別指導OWNSTUDYの佐々木です。
今回は、小学生の学習の課題について3点、備忘録的にまとめます。
小学生の学習の課題にアプローチできるような学習環境を作り出したいという気持ちはずっとあるのですが、現状の佐々木のワンオペ体制だと、どうしても中高生だけで物理的な限界を迎えてしまうので、なかなか手が出ていませんが、一応備忘録的に現状の考えをまとめてみたいと思います。
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佐々木が考える、小学生の学習の課題は3点。
① 100ます計算レベルからの計算練習量の不足
② 国語の読解力不足
③小6後半の英語学習の準備不足
では、1つずつ見ていきます。
① 100ます計算レベルからの計算練習量の不足
現行の小学校算数の学習内容が、応用に意識が向きすぎていて、基礎的な計算練習が疎かであるように感じることが、中学1〜2年生を見ていると強く感じます。
特に、100ます計算のような1桁のたし算レベルでも、計算スピード不足を感じます。
単純に計算練習の学習時間が不足しています。
計算というのは、お子様ができる・解ける難易度の計算を、正確性とスピードを上げることを目標としながら何度も何度も反復して取り組むことで力がついていきます。
1回解いたらそれで終わり、というような勉強をしていると、計算力はなかなか身につきません。
もし、佐々木が小学生を指導するなら、小学1年生レベルのあたりまえに解ける計算から、同じような問題を何度も何度も反復して解いてもらう、というような教え方から始めると思います。
また、勉強時間は、まずは1日40分くらいからスタートするのが良いと思います。
受験生以外の学習の指導をする際に気をつけなければならないのが、お子様が学習を早く終わらせた場合に、追加課題を渡さないこと、学習時間を延長しないことです。
お子様が一生懸命に課題を早く終わらせたのに、追加課題を渡してしまうと、お子様は一気に勉強嫌いになりますので、この点は注意が必要です。大人はついついこういうことをやってしまうんですよね。ダメです。
応用系の問題は、正直ある程度あとまわしでも良いように思いますので、まずは基礎的な計算を素早く正確にできるようにするトレーニングが大事です。
自分が小学生指導の環境を作るなら、週2回で各40分、計算練習のみを学習する授業を提供すると思います。
そして、もし計算練習が完璧になりすぎてしまった生徒がいたら、その生徒には塾用のテキストを渡して、応用問題の練習をしてもらうと思います。
解けない問題、苦戦する問題ばかりに取り組ませるというのが、小学生指導においてはかなりのNGですので、お子様が簡単に解ける問題を主軸に学習に取り組んでもらうのが非常に大切です。この塩梅が難しいのですけどね。
② 国語の読解力不足
国語は、漢字練習に関しては、そこそこ学校でも取り組んでいる形跡が見られる生徒が多いのですが、読解力に関しては、完全に不足しています。
この原因として、読書が真っ先に考えられますが、読書に関しては正直強制するものではないと思いますので、対応策としては再現性が低く、正直イマイチだと感じます。
お子様が読書好きだったらラッキーですが、そうでない場合は、無理やり読書をさせることはせずに、マンガ本を読んでもらったり、ゲームで文章に触れたり、そういうふうに文字に触れる環境を作るのが大事であると思います。
佐々木がこれは良いのでは、と思っている対応策としては、
(1) 2つ下の学年の読解ドリルから取り組んでもらう
(2) 塾の先生やスポーツクラブのコーチなど、親族以外の大人と会話する機会を設ける
あたりが良いのではないかと思っています。
(1)に関しては、読みやすい文章、解きやすい文章を通して、文章に触れる機会を増やすことが目的です。読みにくい文章、解きにくい文章にしてしまうと、お子様の勉強への嫌悪感が増えるだけですので、2学年下の難易度から始めるのが良いのではないかと思います。
(2)に関しては、これは話し言葉の性質上の問題なのですが、話し言葉は、近い関係になるほど言葉が短くなり、遠い関係になるほど言葉が長くなるという性質があります。
例えば、家族同士や友人同士の会話だと、お互いのバックグラウンドがある程度共有されているため、言葉の省略が多くなったり、端的な言葉で物事を伝えようとする機会が多くなってしまいます。
一方で、先生や上司(先輩)あるいは初対面の人との会話だと、お互いのバックグラウンドは共有されておらず、また相手に失礼のないように、不快感を抱かせないようにするために、なるべく丁寧な言葉を使おう、という意識が働きます。
言葉というのは、長く遠回しな言い方になればなるほど丁寧さが増していきますので、心的距離感がある人との会話では、人が話す言葉というのは長くなっていきます。
小学生から高校生は、親族と学校の先生以外の大人と話す機会というのが極端に少ないです(防犯上の理由がメインでしょう)。
ゆえに、ふだん使う言葉というのは、短く、固定化される一方であると感じます。
学校の先生もいますが、学校はあくまでも集団授業の場なので、1週間のうち、学校の先生との会話時間が合計で30秒未満だという生徒も非常に多いのではないでしょうか。
また、学校の先生は指導のために一方定期に生徒に物言いをして、生徒は返事をするだけ、ということも多いと思いますので、これではお子様の言語能力は育ちません。
佐々木は、高頻度で塾に通ってくれている生徒とは、なるべく1対1で会話をするようにしています。
なるべく、生徒自身に長い文章の言葉を話してもらうような雑談的な質問を投げかけることを意識していますし、佐々木が話すときは、相手が中高生であるという遠慮はあまりせずに、なるべく自然に大人がよく使う語彙を織り交ぜながら会話することを心がけています(会話の中で佐々木が出した語彙を一緒に調べることもあります)。
言語というのは、周りの大人から獲得していくというのが、極めて自然だと思いますので、塾の先生のようなある程度の賢さが担保されている(はずの)大人と会話する機会を設けるというのは1つ大事なことなのかな、と考えています。
③小6後半の英語学習の準備不足
これに関しては、そもそもふつうに生きていたら、小6後半から中学校に向けて英語学習の基礎力の準備をしようという発想にすらならないと思います。
今の中学校1年生の英語は、結構ひどいです。
例えるならば、階段を4段跳びするくらいのペースで学習が進んでしまいます。
4段跳びができる地頭がある生徒や、英会話教室や塾などの前々から準備していて、すでに階段をある程度登っている生徒くらいしか授業についていけていないのが、現状の中学校の英語の状況です。
ここに関しては、佐々木としては、小6の3学期(1月)くらいから、中1英語を先取りすることを推奨したいと思います。
やるべきことは3点。
・英検5級レベルの英単語を覚えること。
・be動詞と一般動詞の文法ルールを学ぶこと。
・単語と文法が理解できている英文を音読すること(ネイティブの音声と聴き比べながら)
私は英会話教室には詳しくないですが、おそらく英会話教室でもカバーできる内容だと思います。
学習塾と英会話教室では、それぞれ得意な領域が異なります。
学習塾は、問題の解き方、文法理解、英単語の覚え方、などの指導が得意な一方、発音や英会話の指導はあまり得意ではありません。先生がネイティブではないので。
一方、英会話教室は、発音、英会話、リスニング、などは得意ですが、英文法の指導やテストで点数を取るための指導は得意ではない場合が多いです(もちろん得意なところもあるとは思います)。
また、学習塾では英語以外の科目も見てもらえますが、英会話教室は基本英語しか見てもらえないことも違いとしてあります。
佐々木としては、正直なところ、お子様の学年が小さいうちは、英会話教室をおすすめします。
なぜならば、LとRの音の違いなど、英語のリスニングの部分は、年齢が低いうちに学習しておかないと身につかないと言われているからです。
こういう音の聞こえ方に関しては、ネイティブスピーカーではない純日本人の佐々木では指導できません。
お子様を英会教室に通わせる余裕があるならば、評判の良い教室があれば、通わせてみることはおすすめできます(一番はお子様が楽しめるかどうかが重要ですが)。
もし、英会話教室がお子様に合わない場合は、塾でもいいかもしれません。
佐々木は、もともと英語が苦手だったところから英語が得意になった人間で、英語のどこで躓くかというのがよくわかっていますので、英会話の英語に馴染めなかった場合は、塾のような違うアプローチをとってみるのもありかなと思います。
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以上になります。
上記のような小学生の課題にアプローチをした授業コースを作りたいな、とぼんやりとは思っているのですが、現状は手が回らないので、すぐには厳しいかもしれません。
なるべく、1対3くらいの指導にして、お子様がわかっていないのに先に進まないように注意して指導できるような環境を作りたいな、と思っています。
まだまだ構想段階ですが。
それでは、次の記事もよろしくお願いします。
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