【R6年度岩手県数学】岩手県公立高校入試レビュー:数学編
- OWNSTUDY 個別指導
- 2024年3月8日
- 読了時間: 4分
こんにちは。個別指導OWNSTUDYの佐々木です。
今回から全5回、2024年3月7日(木)に行われました岩手県公立高校入試の問題レビューを個別指導塾の塾長兼講師の視点から見ていきます。
第2回目は数学です。他の科目は、問題を解き次第順次更新していきます。
◆難易度
わたしが感じた難易度は、【例年並み】です。
例年通り、1〜9までは基本問題、10〜12が差がつく問題と言うような構成でした。
突飛な問題はあまりなかったが、大問11〜12は設問数が2個から3個に若干の形式変化。
しかし、これは受験生にとっては点数が取りやすくなった形式変化であると感じました。
難問の数も例年並みだと思いますし、難問はやはりしっかり難しいなという印象でした。
数学に関しては、国語とは異なり、ピッタリ例年並み、という感覚です。
◆大問1〜4
大問1は特になし。計算ミスに気をつけるのみ。
大問2は、不等式の類題を練習していれば難なくできただろう。
大問3は、反比例のグラフの類題を練習していれば難なくできただろう。
大問4は、(3)が少し異質な問題であったように思う。
半径比から円の面積比を求める問題だが、分数に焦らずに計算できれば問題なく解けたと思う。
間違える人は、ここで間違えたかもしれない。
◆大問5〜7
大問5は、コンパス問題。
文章を読んでどんな操作をすれば良いかは思い浮かびにくかったように思う。
しかし、行う操作自体は単純なので、いろいろ条件を吟味して図式できればできたか。
数学が苦手な人は、落としてしまった問題だったかもしれない。
大問6は、箱ひげ図問題。
数値をしっかり見ることと、中央値と第一四分位数と第三子分位数を正確に読み取ることに気をつければ、難易度は平凡だった。
大問7は、確率問題。
中学数学の確率は、樹形図をしっかりければ難なく解けるので、樹形図を面倒がらずに書けたかどうかがポイントになったと思う。
◆大問8〜9
大問8は例年通り、連立方程式問題。
確率の計算に慣れていれば、非常に立式しやすく、解きやすかったのではないかと思う。
大問9は、今年は相似問題でした。
円周角と直径を通る三角形の円周角は90度(タレスの定理)の2つを使って解く問題。
特に、タレスの定理は昨年度(2023度)も相似条件として使用されていましたので、見覚えがあった人も多いのではないでしょうか。
こちらも、比較的証明が書きやすかった問題だったと思います。
◆大問10
例年通り、一次関数の問題でした。
(1)は絶対に当てる問題、(2)は85点以上狙いの人が解く問題でした。
(2)は、問題文をしっかり読んだ上で、一次関数の式を導出し、活用しなければならず、ミスしやすかった問題であったと思います。
◆大問11
例年通り、二次関数の問題でした。
こちらは、設問数が2個から3個に増加しましたが、大問の配点は変わりませんでした。
難易度は例年並みで、(1)と(2)は解き切りたい問題でした。
(3)は、三角形の等積変形に気付けて、PQに平行なRSの式を求められたかどうかがポイントでした。
この問題は、難易度が高かったため、90点以上を狙う人のみが取り組めれば良い問題でした。
◆大問12
例年通り、ラスボスは図形問題でした。
(1)と(2)は全員解き切りたい問題でした。
(3)は、残りの限られた時間の中で解法を見つけるのが非常に困難だったと思います。
三角形ABHがAH=BHの二等辺三角形であることに気づき、ABの中点をIとし、辺HIを求め、そこから三角形ABH面積を求めるところまで行き着けたかどうかがポイントでした。
この問題は、一高・三高志望かつ数学を得意科目にしている人以外は落としても良い問題でした。
◆総括
以上をまとめると、総合評価は【例年並み】です。
数学は、大問1〜9と大問10の(1)、大問11・12の(1)(2)をどれくらいしっかり取れたかがポイントだったと思います。
例年通り、1つのケアレスミスが、大きな致命傷になりかねない試験でした。
◆新中学3年生の指導について
基本を網羅的に理解理解して、基礎的な計算を注意深く正確に行えるような勉強が重要だと感じます。
また、2年生分野の連立方程式、一次関数分野がしっかり理解できるかどうかで、入試の大きく点数が変わってくるように思います。
一次関数が苦手な人は、かなりさかのぼって復習しなければならないことも多いですし、そのまま二次関数まで苦手になりますので、もし苦手は人は、できるだけ早めに手を打っておきたいです。
また、目標点数が80点以下なのか80点以上なのかによって、必要な対策強度が大きく変わってきます。
一高・三高・四高狙いの人は、高難易度の問題までしっかり対策しないとまわりと差はつきませんので、まずはしっかり基礎を固めることを優先したいです。
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それでは、数学レビューは以上です。ぜひご参考にしていただければと思います。
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